- 文字サイズ変更
- 小
- 標準
- 大
2023年10月19日 掲載
2023年10月19日 更新
小児科 部長 五十嵐 浩
産婦人科 部長 西川 正能
ヒトパピローマウイルス(HPV)は性的接触のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。ヒトパピローマウイルス(HPV)が引き起こす子宮頸がんは、子育て中やこれから子どもを授かろうとする20歳から30歳代の女性を襲い、毎年10,000人の女性がり患し、そのうちの約3,000人が命を落とします。
HPVワクチンはHPVの感染自体を防ぐ非常に優秀なワクチンであり、2022年からは最も効果の高い9価ワクチン(シルガード9)が接種可能となりました。
注射部位の痛みはありますが、発熱することも少なく、重篤な副反応は1万人に1人以下とも考えられています。
無料での定期接種が可能である小学校6年生から中学校3年生への女子への接種は小児科が、1997年(平成9年)から2006年(平成18年)生まれで、無料のキャッチアップ接種ができる16歳から26歳の女性への接種は産婦人科が行っており、接種前の相談や接種後のサポート体制も整えています。
種別 | 対象者 | 費用 | 実施科 |
---|---|---|---|
定期接種 | 小学校6年生から中学校3年生の女子 | 無料(公費) | 小児科 |
キャッチアップ接種 | 1997年(平成9年)から2006年(平成18年)生まれの女性で、 過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない方。 |
無料(公費) | 産婦人科 |
一人でも子宮頸がんで苦しむ女性が減るよう、医療に携わる皆さまがワクチンの対象となる若い世代の女性にお声かけくださるよう、ご協力のほどよろしくお願いします。
接種をご希望の場合は、対象の年齢により小児科、産婦人科にご相談ください。
厚生労働省ホームページ
ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html