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2024年4月17日 更新
泌尿器科では、おもに腎臓、尿管、膀胱、尿道等の尿路の疾患および男性の生殖器(前立腺、精巣等)の疾患の診断、治療を担当しています。当科では、一般泌尿器の他に泌尿器腫瘍の手術、化学療法に積極的に取り組んでいます。
腎臓、膀胱の超音波検査、膀胱の内視鏡検査等も外来にて施行しています。
検診などで指摘され多数の患者さんが受診します。一般尿検査、尿細胞診検査の他に超音波を行っています。その他、レントゲン検査、膀胱の内視鏡検査等が必要となることもあります。精密検査の結果、治療を必要とする泌尿器科疾患が発見されるのは10%以下です。また、蛋白尿を合併する場合は腎炎等の可能性があり、腎臓内科での検査が必要になります。
女性に多く、抗生剤の内服治療が主体ですが、腎盂腎炎は高熱を伴うこともあり、入院での点滴が必要となる場合もあります。
一般に、強い痛みの発作で発症することが多く、鎮痛処置が優先されます。入院点滴が必要な場合もあります。治療については、当院では最新の内視鏡を使った経尿道的尿管結石砕石術(TUL)を行っております。従来の治療と異なりレーザーを使用するため身体への負担も少なく、3泊4日の短期間での入院で治療可能です。
60歳以上(男性)の方の多く、排尿困難、夜間頻尿、残尿感等の症状を伴います。内服治療が有効ですが、症状の強い場合、残尿が多い場合等には手術が必要になります。また、前立腺癌との鑑別のため、採血にて前立腺特異抗原(PSA)の検査が重要です。PSAが高値の場合、前立腺針生検が必要になります。
脳血管障害、脊髄疾患、糖尿病による末梢神経障害等の神経の障害が原因で起こる排尿障害を神経因性膀胱といいます。残尿の状態により、薬物治療の他、間歇的自己導尿の指導、管理を行っています。また、女性の尿失禁等も薬物治療を主体に治療を行っています。
腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍等が代表的です。血尿、疼痛、排尿障害等の症状で受診されるのが一般的ですが、自覚症状を伴わない場合も多く、人間ドック、検診等で異常を指摘されて受診されることも珍しくありません。特に最近は人間ドック、検診の普及でPSA高値を指摘され受診される方が増えています。PSAは前立腺癌の腫瘍マーカーであり、当院でも積極的に精査を行ております。指摘された際は、どうぞ気軽にご相談ください。
外来通院の治療としては、膀胱癌に対する抗癌剤やBCGの膀胱内注入療法、腎癌に対する分子標的薬治療、、前立腺癌に対する内分泌療法や抗癌剤治療等を施行しています。また最近では、膀胱癌や腎癌に対する免疫療法も積極的に導入しております。
上記のほかに、副腎腫瘍、男性不妊症、男性更年期(LOH症候群)についても診療行っております。
5階東病棟が泌尿器科の病棟になります。週4回、月曜日から木曜日までが手術日です。手術内容は、泌尿器腫瘍および前立腺肥大症、尿管結石に関連するものが多いいです。治療にあたっては、十分な病状および治療内容の説明を行い、いくつかの選択肢がある場合、可能な限り科学的根拠に基づいたデータをお示しして、患者さんおよび御家族にご理解いただきやすい説明をと心がけています。
罹患率は年々上昇傾向にある癌です。自覚症状は、前立腺肥大症と同様に排尿障害が主ですが、採血での前立腺特異抗原(PSA)検査の異常で疑われます。当院ではMRIを施行し、癌の位置をある程度特定したのちに、超音波ガイド下10から12箇所の針生検を施行しています。病理組織検査にて確定診断をつけます。病状により、手術(前立腺全摘出術)、放射線療法、内分泌療法等を施行しています。
血尿を伴うことが多く、膀胱の内視鏡検査で診断されます。病状により内視鏡手術(経尿道的切除術)、膀胱全摘出術が施行されます。手術以外には、BCG膀胱内注入療法、化学療法、免疫療法、放射線療法等を施行しています。
自覚症状を伴わずに、超音波、CT検査等で発見される場合も多くなっています。手術療法(根治的腎摘出術)が一般的です。手術以外には、分子標的薬治療、最新の免疫療法を施行しています。
20歳代の若い男性に好発する疾患です。痛みを伴わない精巣の腫大が一般的です。精巣摘出手術の後、病状に応じて、経過観察のみ、あるいは放射線療法、化学療法等が追加されます。精巣腫瘍は、化学療法が効きやすく進行例でも7-8割近い治癒が期待できる疾患ですが、やはり早期に発見する事が重要で、自覚症状があれば躊躇せずに受診されることをお勧めします。
最近では、薬物療法(α遮断剤等)が有効な場合も多く、以前より手術件数は減少傾向です。しかし、自覚症状が強い場合、残尿が多い場合等には手術の適応になります。内視鏡手術(経尿道的切除術)が一般的です。
生活習慣病の増加に伴い増加傾向な病気です。基本的に当院ではレーザーを使用した経尿道的腎尿管結石砕石術を行います。
以上の手術の他にも、尿路閉塞に伴う腎不全(腎後性腎不全)に対する尿管ステント留置、経皮的腎ろう造設術等の緊急処置にも随時対応しています